社会人としてデビューをして、社風や仕事内容が合わずにすぐに転職をしたいと感じる人は毎年存在します。

しかし、「新卒なのにこんなにすぐ会社を辞めるなんて、今後大丈夫なのかな…」、「後々不利になるくらいならやっぱりもう少し我慢して働いたほうがいいのかな…」と、辞めた後のことや自分の経歴に支障がでることを不安に感じ、なかなか辞める決心がつかず悩む人もいるでしょう。

新卒ですぐに仕事を辞めてしまうとそれなりにリスクもあるのは事実ですが、自分の環境と自分が進むべき将来によっては会社を辞めたほうが良いこともあります。

中にはブラック企業のような会社も存在し、いざ働いてみないことには会社内の状況なんてわかるわけもなく、「完全に入社先選びに失敗したな…」と感じている人も少なくありません。

ここでは新卒の人が、入社してすぐに会社を辞める理由として多いものや、新卒ですぐに転職するメリットとデメリットなどについてご紹介していきます。



新卒はどんな理由で仕事を辞めてる?意外と多い新卒での早期退職

転職の女神 長女 転職の女神 長女

厚生労働省による「新規大学卒業者の事業所規模別卒業3年後の離職率の推移」の統計によると、実は新卒で仕事を辞める人は、企業規模によって異なりますが3年以内に3~5割と高い傾向にあります。

特に小規模の会社の方が、離職率が高い数字になっています。


2020年現在最新のデータによると、こんな感じです。

まず中学校卒業者と高校卒業者の就職後3年以内の離職率はこのようなグラフです。


(厚生労働省学歴別就職後3年以内離職率の推移より)

中学卒業者の場合、最近のデータで見ると平成28年には41.1%が入社1年目に退職し、13.6%が入社1年目に退職、7.7%が入社3年目に退職しており、合わせると全体の64.2%が入社して3年目以内に仕事を辞めていることがわかります。

わかりにくいので、パット見でわかるようグラフにしてみました。(以下、全て最近データである平成28年のものをグラフにしています)



高校卒業者の場合、平成28年では17.4%が入社1年目、11.7%が入社2年目、10.1%が入社3年目に退職しており、全体のうち39.2%が入社3年以内に離職しています。



次に、短大卒業者と大学卒業者の就職後3年以内の離職率はこちらです。


(厚生労働省学歴別就職後3年以内離職率の推移より)

これを見ると、短大卒者は平成28年の場合、17.5%が入社1年目、12.4%が入社2年目、12.0%が入社3年目に離職しており、合計41.9%が入社してから3年以内に離職しています。



大学卒者の場合、平成28年には11.4%が入社1年目、10.6%が入社2年目、10.0%が入社3年目に離職しており、合計32.0%が入社してから3年以内に会社を辞めているということがわかります。



円グラフだと3年以内の離職率がパッと見でわかるので理解しやすいのではないでしょうか。

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なんだか僕が思っていたよりもかなり大勢の人が入社してすぐに仕事を辞めていて、ちょっとびっくりしたよ。

入社して3年は仕事を辞めるなって昔はよく言われたみたいだけど、今じゃあまりそんなこともないのかな。


具体的な数字で現状を見てみると、確かに入社して1ヶ月や3ヶ月、半年など短い期間で仕事を辞めたくなるのもおかしくはないでしょう。



新卒が仕事辞めたいと思う理由で多いもの

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新卒の人が退職したいと思う理由に多いものとしては、みなさんそれぞれいろいろあると思いますが、主に「上司や同僚との人間関係が合わない」、「仕事内容が合わない、向いていない」、「給与や残業など労働条件が合わない」の3つです。


上司や同僚との人間関係が合わない

職場の上司や同僚と合わなかったり、人間関係の悪さに悩み、仕事を辞めたいと思う人はかなり多いです。

新入社員の場合、右も左もわからない、社会やビジネスマナーもない状態で初めて社会人になるため、先輩や上司との折り合いが悪くなったり、理不尽なことで叱れたりして、信頼できなくなってしまったり、「こんな人には付いて行きたくない」と思うようになってしまうことがあります。

確実にその上司のやり方が良くなかったり、教育方法が間違っていたりしても、新入社員という立場上それを指摘することは出来ませんし、他のどこの会社も経験したことがない以上、それが普通なのか間違っているのかの判断もつきづらいでしょう。

最初は我慢してしまうことも多いと思いますが、やはり人間な以上はどうしても「この人とは合わないな」、「分かり合えない人なんだな」というのが出てきてしまいますし、悪口を言ったりいじめのようなことをする人がいたり、明らかに人として良くない存在が職場にいるということもあると思います。

仕事内容が合わない、向いていない

入社前には自分なりにその企業や仕事内容についてしっかり調べたつもりでも、やはり働いてみないとわからないことはたくさんあります。

こんな仕事がしたい、こういう職種に興味がある、と思っていても、いざ実際に働き始めてみると、「なんだか思っていた仕事と違った」、「やってみると自分には合っていないかも」、「仕事が楽しいと思えない」など、理想とのギャップに戸惑うことがあると思います。

もちろんそれは誰にでもあることであり、さらに新卒ともあればやったことがない仕事ばかりのところからスタートするわけですから、入社前はすべて調べたことや想像での理想になってしまいます。

実際に働いてみて、初めて自分に合っているか、向いているかがわかるため、入社してすぐにでも自分の適正というものが見えてくると思います。

自分が楽しいと思えないような仕事だったり、向いていないと感じるような仕事だと、おのずと成果を出せなくなったり仕事の効率が低下してきたりすることにもなり、結果的に同僚とも成績の差が広がったり、それについて上司に注意されることにもなるでしょう。

そうしたことでさらに職場での居心地が悪くなって、辞めたいという気持ちがより強くなっていくこともあると思います。

自分が仕事で良い成果・成績を出すためには、自分が楽しいと思える仕事、向いている・適職である仕事というのが大きく関係するとも言えます。

給与や残業など労働条件が合わない

例えば、労働時間や残業時間が面接で聞いていたものよりも長く、体力的にも限界がくるほど忙しかったり、体調を崩してしまうことも退職したくなる理由に多いものです。

今まで学生だったりしてそこまで心身ともに疲れるほど仕事に拘束されたりしたことがなかったものが、突然社会人になったことで思っていた以上のハードな勤務について行けないこともあると思います。

もちろん政府の対策や、企業改善によって労働時間などの見直しがされているものの、現実的に1日8時間以内で就労を終えることや、サービス残業なしに目標を達成していくことが難しいことだと実感する面もでてくるでしょう。

目の前の仕事をこなしていくことだけで必死で、覚えることも多く、次第に仕事がつまらなくなったりと悪循環にもなりやすいです。

また、「こんなに頑張って働いているのに、この給料では納得できない」と、給与や待遇などに不満を抱くケースもあります。

周りの友人などと比べて、自分の給料やボーナス、福利厚生などに疑問を持ち、「もっと頑張った分が給料に反映される仕事がしたい」とか「仕事の大変さに見合った給料ががほしい」と考え、転職したくなるのも無理はないですね。

自分が望む環境ではなかったり、自分にとって劣悪な環境だったりしては仕事が長続きしませんよね。

このように、仕事場に自分の役割を見出すことができずに辞めていく新卒が毎年多く離職していくのです。

まずは「仕事を辞めたい理由」を明確にすることが大切

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新卒でもベテラン社会人でも関係なく、仕事を辞めたいと思うのは誰しも経験あることであり、甘えでも逃げでもありません。

まずは、「なんとなく辞めたい」とかではなく、辞めたい理由をハッキリさせることが、退職するか退職しないかを判断する最初の一歩です。


ここまで話してきたように、新卒でも3年以内に退職する人は少ないわけではなく、初めて1人の社会人として社会に出たからこそ、仕事という壁にぶつかって悩むこともあるでしょう。

今まで働いたことがある人でも、せいぜいアルバイト程度が限度であって、一社会人として仕事をしたことがないところからスタートする以上、「思っていたものと違った」とか「自分には合わないかも…」と戸惑うことも多いと思います。

本人がどうしても耐えられない環境で仕事をしていると、パフォーマンス精度が下がってしまい、結果的に満足に仕事をこなすことができません。

それどころか、同じ仕事仲間の足を引っ張る結果になることや、顧客に迷惑をかけることにつながります。

つまり、「新卒だけど、もう仕事を辞めたい」と思いながら働くことは、さまざまなトラブルの引き金になりかねません。

ただ、新卒で入社したばかりなのにすぐに仕事を辞めるという決断は、誰もがなかなか決心できないことでしょう。

そこでまずは、自分は何が原因で辞めたいと思っているかの真相心理を追求し、見つけることが大切です。

就活のときに自己分析をした人でも、新たに社会人経験を積んだ今だからこそ、さらに精度の高い自己分析が出来るはずなので、またここで自己分析をしてみましょう。

社会に一度出たからこそ、「こういう仕事は楽しかった」、「こういう業務は熱中できた」や、反対に「前はこう感じていたけど、やってみると自分はこういう仕事内容は好きじゃなかったな」、「この仕事内容は向いていないと感じた」など、より自分の向き・不向きを捉えた上で分析が出来ますし、就活時とは違って実際の経験を元に分析が出来るところに大きな違いがあります。

また、今まではなんとなくしか自分の将来像やキャリアプランが描けなかった人も、今ならもう少し具体的なキャリアプランが構想できるということもあるでしょう。

ですから自分が出来ること、出来ないこと、やりたいこと、やりたくないこと、挑戦したいと思ったことなどを分析するとともに、「どうして今回会社を辞めたいと思ったのか?」、「どんな点が自分に合っていないのか?」、「会社を辞めることが解決策として得策か?」など自分が仕事を辞めるほど嫌だと思った内容について、深く考えてみましょう。

そうすることで、「今ちょっと辞めたくなっているだけで、冷静に考えてみたらもう少し頑張れそうだ」とか、「よく考えてみたら、自分はこういう理由で今の会社が嫌なんだな」、「自分が仕事に1番求めることはこれなんだな」など、退職を判断する材料が見えてきたり、あるいは次の転職先でどんなことを重視すればいいのかのヒントも見えてくることがあります。

「今更自己分析なんて…」と思わず、ここでしっかり自分と向き合うことで、本当に退職すべきなのか、辞めて解決できることなのかという最も大切な部分を紐解くことが出来るのです。

どんな理由で退職を考えている場合でも、まずは徹底的な自己分析とキャリアプランの見直しが必要になります。

自己分析の仕方などについてはこちらのぺージ転職のための強みを発見!「自己分析」や「キャリアの棚卸し」とは?おすすめのやり方・手順は?診断ツールや無料シート、本の紹介も!へ。

新卒で仕事を辞めて転職するメリットは?

精神的にキツイと感じていた環境にいた人は、仕事を辞めることで日ごろの疲れから解放される点はメリットといえます。

日々を自由に送ることができるので、心身のケアを行ったり、新たな仕事場を探したりと時間を自分のために使えるようになるのです。

1度辞めた後は、今後どうするかゆっくり決める時間をとることや、先が決まっている場合はすぐに行動を起こすのが良いでしょう。

労働環境や会社側が劣悪な環境なことが明白な場合は、次回の転職の際に正直に伝えることで理解を示してくれる企業もいるので自信をもって転職活動に取り組みましょう。



新卒で会社を直ぐに辞めた人は、第二新卒として就職活動を行うことができます。

新卒が3年以内に3割以上辞めているという事実は、多くの企業の人事担当者が認知している情報です。

中には会社の環境や人間環境のせいで優秀な人材が辞めるケースがあることを把握しており、そのような人材を自社に採用しようと必死になる企業もあります。

第二新卒についてはこちら第二新卒とは?求人や採用について!転職や就職サイトのオススメは?へ。

キャリアとして仕事を辞め、新たに仕事を探す場合、同じ職種で探すケースが多くなる傾向です。

新たな仕事を探すのは難しくなりますが、新卒で仕事を辞めた人は年齢もまだ若いので新しい職に就ける可能性も高いです。

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新卒と違い第二新卒は、基本的な社会人のマナー研修などが行われた状態で転職をするため、企業側は研修などに人件費などをかけず、若い戦力を確保できるメリットがあります。

必ずしも、新卒ですぐに仕事を辞めることはデメリットだけではないことを覚えておきましょう。


新卒で仕事を辞めるデメリットは?

もし新卒で直ぐに仕事を辞めた場合、どのようなデメリットがあるのでしょうか?

自分に起こるデメリットとして、自信を喪失する可能性があります。

会社勤務が長い方が評価が高いなどの世間の評価が目についてしまい、自分は仕事ができない人間だと決めつけネガティブになることがあるのです。

また、新卒という一生に1度ともいえる肩書がなくなり、スキルやキャリアもないまま次に転職を行うのはハードルが高くなると考えている人もいるでしょう。

このように、短い期間で辞めることで、今までの経歴に傷がつくことや今後の評価が落ちるイメージが強く残ってしまいます。



また、インターネット上の情報を見ても、長いキャリアがある方が良いという意見も記載されているので、早くに辞めてしまったことを余計気にしてしまうものです。

多くのデメリットは、将来的な不安から来るものといえるでしょう。

転職回数についてはこちら年代別!転職回数は何回までOK?回数が多くても不利にならない履歴書、面接対策も参考になると思います。

しかし、現状の自分が追い詰められ本当に潰れてしまっては将来も何もありません。

キャリアや経歴を重視しすぎても、環境を良くすることにはつながらないので、条件によってはできるかぎり早い辞職も必要になってくることを覚えておきましょう。

すぐに会社を辞めたほうがいいケースとは?

特に絶対にすぐに仕事を辞めた方が良いケースは、「基準を超えている労働時間を強いられる場合」や「会社内でのパワハラやセクハラなどハラスメントをうけているとき」「サービス残業など手当がつかないこと」「違法経営が目についた」などです。

パワハラについてはこちら上司のパワハラが嫌で仕事を辞めたい人がするべき対処法と対策、セクハラについてはこちらセクハラが原因で仕事を辞めたい…具体例と対処法・解決方法へ。



自分がおかしいなと疑問に感じているときは、会社以外の人とコンタクトをとり第三者の意見を求めると冷静な意見が聞けるのでおすすめです。

相談をする相手は、必ずしも親類や友人に限らなくても大丈夫ですし、労働環境や労働条件などに疑問を感じた場合は、外部の相談窓口を利用するのもいいと思います。

具体的な相談場所としては…

  • 厚生労働省「こころの耳」


厚生労働省「こころの耳」

パワハラやセクハラ、労災補償、職場環境改善や労働条件など、悩み全般に対して相談に乗ってもらえる専門の相談機関・相談窓口です。

また、他人からうつの傾向を指摘されたり、精神科に通うようすすめられたりした場合など、おかしいなと思ったら精神科に足を運んでみることも状況に応じて必要です。

会社が原因でうつ病になっていた場合、会社の辞職や休暇をとる理由になりますし、我慢して頑張りすぎてしまうと、自分が思ってもみないところでダメージを受けていたりする可能性があります。

うつ病についてはこちら仕事辞めたい…無理してうつ病(鬱)に?症状とチェック。退職・転職するべき?傷病手当金とはへ。

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精神的な疾患を持っていると診断されると、条件によっては健康保険で定められている傷病手当金を受け取ることができるので、仕事を休むことになってもお金の心配を軽減することができます。

もし休暇もとれない環境で働いていている場合は、すぐに仕事を辞めて、心にゆとりをつくり、仕切り直した方が良いでしょう。


ある程度理由がわかれば、今後会社を辞めるかどうかの判断につかえ、無理にキャリアを傷つけるリスクや自分を追いつめるリスクを整理することができるはずです。

勢いで辞めるのはNG!第二新卒に強い転職エージェントを利用しよう

ここまで、新卒で仕事を辞める場合のメリットやデメリットをご紹介しました。

メリットだけに目がいき、今の勢いだけで仕事を辞めようとしては絶対にいけません。

ただ仕事に飽きてしまい、辞めたいと考えていたり、自分に責任のある仕事を任せてもらえないので仕事を変えたいと感じていたりする場合は、早めに辞めるとデメリットが強調される可能性があります。

転職において、その事実を正直に話しても、自身を過信しているだけととらえられる可能性もあるのです。

会社の仕事をしっかりとこなし、余裕がある分には仕事を辞めずにスキルを伸ばせるよう努力をしたり、自分に仕事が任されるまでキャリアを積み上げることも大切です。

仕事を早期に辞めるときに明確な理由をみつけることは、離職時に起こるリスクを回避するためにあります。

それでも辞める理由があるならば、早めに見切りをつけて前向きに転職活動を行いましょう。

新卒と違い、第二新卒は仲間が少なく気力が持続しにくくなる可能性があります。

転職活動をするときは、第二新卒をサポートしてくれる転職エージェントと一緒に行うことで、より前向きに転職活動に取り掛かることができるでしょう。

第二新卒についてはこちら第二新卒とはいつまで?定義と新卒や既卒との違い、企業のイメージは?求人や採用は有利なの?転職成功のコツ!へ。

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第二新卒の転職を得意とする転職エージェントなら、自分に合った転職先を見つけられると思います。

転職することで、自分が長く働き続けられる会社に出会いたいですね!


転職エージェントについてはこちら転職エージェントと転職サイトとの違いは?どちらを利用するべき?メリットとデメリットへ。