会社や職場には、同僚や先輩、上司、経営者などさまざまな人との付き合いにおいて、例えば何かの出来事やトラブルがキッカケで、顔を合わせるのすら嫌なほど関係が悪化してしまったり、またはもう根本的に性格や考え方が合わなかったり…。
あるいは、パワハラやモラハラなど一方的なイジメを受けているという人もいるかもしれません。
仕事というのは、例え1人で黙々と作業をするような単独ワークでも、仕事の前後や休憩時間など、一切人と関わらずに仕事をするというのはほぼ不可能ですし、基本的にはどんな仕事でも嫌でも職場の人間と関わらなければ仕事にならなことがほとんどだと思います。
1日の起きている時間のうち大半を職場で過ごすことになり、会社を辞めたいと思うほどの人間関係が悪いと、仕事そのものが憂鬱になってしまい、もう何もかもが嫌になってしまいがちです。
ただ、こういった人間関係の悩みで「もう会社辞めたい」、「仕事に行きたくない」と思うのは精神的な甘えだと思いこんでしまう人もおり、”人間関係の悩みで転職してもいいものかどうか”悩んでいる人は少なくありません。
また、すぐに転職というわけにもいかず、とりあえず明日から少しでもなんとかなるような解決方法や対処法などが知りたい…というケースもあると思います。
そこでこのページでは、主に人間関係の悩みで仕事を辞めることは悪いことなのか?と悩みや、人間関係が原因で会社を辞めたいときの対処法、解決策などについてお話していきます。
目次
”人間関係”は仕事を辞めたい理由1位!誰もが1度は直面する

仕事を辞めたいと思っている人の理由には、給与や業務に対する不満など、さまざまな原因や理由があるものの、中でも理由の1位になることが多いのは人間関係に関する悩みです。

僕もいろんな職場を見てきたけど、上司あるいは経営者と部下、同僚など、それぞれの立場でさまざまな悩みがあるよね。
特に、新卒で入社したてだと職場にあまり馴染めない人が多いんじゃないかな。

どんな業界・職種でも起こりうる問題だし、人間関係の悩みってその職場で実際に働いている人にしかわからなかったりするから、外部の人にはなかなか辛さをわかってもらえなかったりもするのよね。
誰でも1度は思い悩んで、辞めたくなった経験があるのではないでしょうか?
逆に人間関係さえ良ければ、つらい仕事であってもがんばれるという人も少なくなく、それだけ人間関係は、働き続けるうえで大きな影響のある要素といえます。
実際に私の友人たちも、仕事について人間関係でとっても悩んでいたことがありました。

私は以前、経理事務員として採用された会社で、”未経験OK&研修有り”と書かれていたのにも関わらず、いざ入社してみると先輩から「なんでこんなことがわからないの?」と言われ、仕事をほとんど教えてもらえませんでした。
毎日それが続いたので、結局1ヶ月もしないうちに転職しました。

今の会社はお給料も待遇も良いんですが、職場の中でいわゆるお局様がいて、女性同士で派閥のようなものが出来上がっていて、とっても雰囲気が悪いです。
陰口や悪口もよく耳に入るし、自分のことも何か言われているんじゃないかと思うと…息がつまります。
こんな職場早く辞めてしまいたいけど、年齢のことを考えると転職も簡単じゃなさそう…。
確かに転職するとしてもさらにいろいろな不安は出てくると思いますが、職場の人間関係について悩んでいるのはあなただけではありません。

実際に今働いている職場の雰囲気について、私が独自にアンケートをとったところ、34%の人が「悪い」と感じていることがわかりました。
職場に悩みを抱えながら、今もこうして我慢して働いている人もいるということですね。
詳しくは「あなたの職場の雰囲気は良い?」働くためには職場の雰囲気も重要!アンケート結果へ。
さらに、「転職するときに重視したい条件として、転職先に求めることはどんなことか?」というアンケートでは、1位が「労働条件」、2位が「仕事内容」、3位に「職場環境・人間関係」という結果が出ていました。
詳しくは「あなたが転職で重視したい条件は?」みんなが転職先に求めるものはどんなこと?アンケートをとってみました!へ。
つまり、新しく自分が働く転職先を探す上で、職場環境や人間関係を重視したいと考える人は、仕事のやりがいや年収アップなどよりも多くの人が優先したいと思っている条件だということです。

「仕事を辞めたい」や「会社に行きたくない」と思うようになるきっかけや、実際に仕事を辞めた本音の理由について、転職サイトが調査したアンケート結果などからも、”人間関係”というのは退職を決意した原因として上位に上がっています。
例えば、「エン転職」によるみんなの退職を考えたきっかけについての調査では、年代別に見てもこのような結果となっていました。
(エン転職第43回 テーマ:「退職理由」についてより)
さらには、同じくエン転職の退職理由の本音と建前のアンケート調査では、本当の退職理由として最も多く挙げられているのが「人間関係」だという結果が出ています。
(エン転職退職理由のホンネとタテマエ
会社に伝えた退職理由は「家庭の都合」、実際は…?より)

つまり、人間関係が嫌で仕事を辞めたいと思ったり会社に行きたくないと悩むのは、多くの人が直面する悩みでもあり、決してあなた自身の甘えによるものではないと言うことです。
絶対に自分を責めたり、「どうしてもっと我慢できないんだろう」と自分を追い込んでしまうのだけはやめましょうね。
人間関係が良い職場で働くことに、あこがれをもっている人は多いでしょうが、職場はビジネスのための空間であり、気の合う友人が集まっているわけではありませんよね。
それどころか、同年代の人すらいないケースもあり、そのため自分と相性の悪い人がいても不思議ではないですし、職場にはいろいろな性格や考え方の人がいるのが当然ですね。
相性が悪い人が多くて、職場で孤立したような状態になるケースもあり、さらに職場に相談できる人がいないと、精神的に追い詰められてしまうかもしれません。
また相性に関係なく、誰にでも攻撃的な態度で接する人もいますし、そのような人とペアで業務を担当することになるケースもあるでしょう。
このように多様なパターンが考えられますが、どれも非常につらい思いをする可能性が高く、たまにしか会わないなら我慢できても、毎日顔を合わせるとなるとストレスはたまっていく一方です。
誰にでも起こりうることなので、対処法や解決策を知っておくことが大切です。
職場の人間関係に対する対処法!辞める前にまず実践してみてほしいこと!
①嫌いな人を反面教師に!誰にでも何事も笑顔で対応
職場に嫌いな人がいる場合は、反面教師にするのも対処法のひとつの手です。
嫌いになるということは、その人の欠点が見えているということであり、自分にも同じ欠点がないか考えてみることで、知らないうちに周りの人に自分が同じ思いをさせているかもしれません。
もしそうであれば、早急に改善することが大切です。
このように、嫌いな人を反面教師にすることは、自分を成長させるためのきっかけになりますし、特に嫌いな相手が上司であれば、反面教師とすることは長い目で見て自分にとってメリットでもあります。
なぜなら自分も、いつかは出世して部下ができる可能性があり、そうなった時に「あーはならないようにしよう」と部下に嫌われるような事態を避けやすくなります。
嫌なことであっても、”逆に自分に気付きを与えてくれる存在”だと思うと、徹底的に嫌いだった気持ちも少しは和らいでいくのではないでしょうか。
嫌いな人が複数いる場合も、こうした気持ちの切り替えをすることで、学びがとても多い場所に変わり、「こういう人たちは自分を成長させてくれるな」と思って感謝するくらいの気持ちでいると、誰に何を言われてもある程度笑顔で対応しやすくなります。
こうしてどんな人にも笑顔で対応していくことにより、もう1つ期待できることがあります。
例えば、いつも笑顔で対応するあなたを見て、「なんだか感じが良い子ね」と自分に攻撃的であった人が好印象を持ち、態度が優しくなる可能性があることです。
苦手に思いながら接していると、どうしてもそれが表情や話し方などに現れて、その気持ちが自然と伝わってしまいますが、反面教師になってくれることに感謝する気持ちを持って、笑顔で対応することを心がけてみると、意外と良い結果が生まれるかもしれません。
②同僚や上司に、悪口や陰口は言わない
嫌なことがあると、誰でもその気持を人に聞いてもらいたくなると思いますが、しかし同僚や上司に嫌いな人の悪口や陰口をいうのは良くありません。
日ごろから職場で嫌な人の話をしていると、いつの間にか本人に知られてしまう恐れがあるからです。
職場の人間関係を全て把握するのは簡単ではなく、自分以外の人にどのような付き合いがあるのかを、正確に把握している人は少ないでしょう。
自分の悪口を聞いてくれている人が、実は嫌いな人と仲が良いという可能性もゼロではありません。
こうした悪口が本人に伝わってしまうと、相手が反省して態度を改めてくれるどころか、ゆくゆくは大きなトラブルに発展することがあり、実は嫌いな相手の態度がエスカレートしていたり、自分への態度が厳しくなっているのは、本人の耳に届いていることが原因だったりします。
また悪口や陰口をいうことには、もうひとつのデメリットがあります。
それを聞いてくれる上司や同僚が、快く思わない可能性があることです。
自分にとっては悪口を言うくらい嫌いな人であっても、聞いている人にとってはそうでないケースもあり、話を聞いてくれているからといって、必ずしも賛同しているわけではありません。
それどころか、平気で悪口をいうことであなたに嫌悪感を抱かれることもあり、そうなるとその人との人間関係も悪くなる恐れがあるので要注意です。
③仕事のスキルを上げて、ミスを減らす
人間関係を良くしたいなら、仕事の仕方に問題がないか考えることも重要です。
特に仕事でミスをよくする人は、注意しなければならず、自分のミスのせいで周りの社員によく迷惑をかけている場合は、周りの社員から快く思われていない可能性があります。
新しく配属されたばかりであれば、仕事に慣れるまではミスがあっても大目に見てもらえることが多いので、先輩社員に優しくフォローしてもらえることもあるでしょう。
しかし新卒や入社したてでもないのにずっとミスが続いていると、態度が冷たくなったり、叱責されたりなど、周囲の反応は次第に変わってきますし、仕事の効率を上げるために、連携が必要な業務から外されてしまう恐れもあります。
そのような事態になると、気付けばいつも周囲から敬遠されるようになったり、職場で孤立してしまうことで、仕事辞めたいと思うようになってもおかしくありません。
こうした負の流れを避けるためには、周りに迷惑をかけないレベルまでは仕事のスキルを上げていくことも必要でしょう。
仕事を立派にこなせるようになると、それまで厳しかった人の態度も変わる可能性があります。

自分のことだけではなく他の社員のフォローも行えるようになると、おのずと頼られるよな存在になり、人間関係が良好になりやすいです。
またスキルアップだけでなく、資格を取得してアピールすることも周りから信頼感を得る方法として有効ですよ。
会社を辞めるという解決策も。しかし転職で全てが解決するとは限らない
仕事辞めたいと思ったら、本当に辞めてしまうのも手っ取り早い解決策です。
人間関係が悪いときの対処法は、ここまでお話したようにさまざまなものがありますが、必ずしも効果があるわけではありません。
効果がある場合でも、関係が良くなるまで時間がかかることもあり、その間にストレスがたまって、我慢の限界に達してしまうかもしれません。
あまりにも我慢することで、それが原因でうつ病を発症してしまったりなど、精神的な疾患を発症してしまう危険性もあります。
うつ病に関してはこちら仕事辞めたい…無理してうつ病(鬱)に?症状とチェック。退職・転職するべき?傷病手当金とはへ。
プライベートであれば嫌いな人と会うのを避けられますが、仕事ではそううまくはいきませんよね。
仕事が終わって帰宅してからも、翌日にまた会うことを考えると気が重くなり、そのような苦しい人間関係も、転職してしまえばリセットできます。
しかし、転職先も職場の人間関係が良好ではない恐れがあり、転職したからと言って全てが解決するとは限りませんよね。
たとえば性格に問題のある人が多い職場や、殺伐とした雰囲気の職場である可能性があり、また雰囲気の良い職場であっても、後からそこに加わってなじむのは難しいケースもあるでしょう。
転職先でも、また仕事辞めたいと思ってしまうかもしれませんし、人間関係に不満があるからといって、何度も転職していてはキリがないですし、いきなり転職するのではなく、じっくり考えた後でも手段であると考えたほうが良いでしょう。
職場の人間関係に悩んでいる人は、ぜひ今回紹介した内容を参考にして改善に取り組んでみてはいかがでしょうか。

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