高齢者の増加により、介護職の需要が高まっています。
しかし、給料が安い割に長時間労働を強いられるなどのマイナスなイメージを抱いている人も少なくありません。

介護職へ転職を考えている人の中にも、残業の量や深夜勤務の有無について気になっている人もいるでしょう。
そこで、介護職の残業や深夜勤務とその手当について見ていくことにします。



介護職は残業は多い?少ない?

介護士 次女介護士 次女

介護職は、体力的にきついというイメージを持たれることが多いですね。
当たり前のように残業させられる職場だと思っている人もいるのではないでしょうか?

2014年に介護労働安定センターによって行われた介護労働実態調査では、正規で介護職に就いている人の約半数は残業なしとなっています。
非正規の場合、残業がない人の割合は約7割です。
重労働のイメージのあるこの業界にしては、少し意外な感じもするのではないでしょうか。

残業が発生する職場でも、1週間で10時間未満におさまるところが大半です。
週5日のペースで勤務した場合でも、1日1時間から2時間の範囲内です。
定時の勤務時間を8時間とすると、介護職の一般的な労働時間は8時間から10時間程度となっています。

一般企業でも、1日1時間から2時間程度残業するところはめずらしくありません。
そのため、介護職の残業時間は、多いとは言えないでしょう。

ただこの調査において、1週間に10時間以上残業している介護職員が、正規勤務の場合は6.2%、非正規勤務の場合は1.2%存在するのも事実です。

また、全体の1割前後の介護職員は非回答となっており、この中にも1週間に10時間以上残業している人もいるかもしれません。
したがって少数ではありますが、長時間残業を強いられている介護職員も存在すると考えられます。

介護職で夜勤のある仕事、ない仕事。形態によって違う?

介護職は主な仕事は、体の不自由な高齢者の身の回りの世話をすることです。
被介護者が介護を必要とするのは、必ずしも日中だけとは限りません。

場合によっては深夜に介護を要することもあるでしょう。
そのようなことから、介護職に就いた場合夜勤をしなければならないのではと考える人も多いでしょう。

介護士 次女介護士 次女

介護職の場合、夜勤をしなければならないかどうかは職場によって異なります。
勤務先によっては夜勤がないところもあるのです。

夜勤をしなければならない職場としてあげられるのは、特別養護老人ホームなどの介護施設です。

被介護者が24時間その場所に滞在するので、日中だけではなく深夜の時間も介護が必要になります。
そのため、介護施設で介護職の仕事をする場合、夜勤をしなければなりません。

  • 一方、夜勤をしなくてもよい介護職の職場として、デイサービスがあげられます。

被介護者が日帰りで通う介護施設なので、夜や深夜の時間に滞在するわけではありません。
そのため、デイサービスで介護職の仕事をする場合、夜勤をする必要がないのです。

デイサービスについてはこちらケアハウス、小規模多機能型居宅介護、ショートステイ、デイサービス(通所介護)などの仕事内容と特徴は?

  • 訪問介護の事業所で介護職として働く場合も、基本的に夜勤をすることはありません。

訪問介護事業者の大半は、日中の時間だけしか営業をしていないからです。

ただ、訪問介護事業者の中には、深夜の時間も営業しているところも存在します。
そのようなところで働くのであれば、訪問介護でも夜勤をしなければならないでしょう。

介護職の職場によって、夜勤があるところとないところがあるので、気になる方は事前に確認しておいたほうがよいですね。

訪問介護の詳細はこちら訪問介護員(ホームヘルパー)の資格や仕事内容、求人や給料、転職事情について



介護職の夜勤手当はどれくらいもらえる?

人間の体は日中の時間に活動をして、夜から深夜の時間は睡眠を取るようにできています。
人間の体のしくみに相反するような形で、夜から深夜の時間に仕事をする場合、体にかかる負担も大きいです。

そのようなことから、深夜勤務をすると職場から基本給とは別に夜勤手当が支給されます。
介護職で深夜勤務をこなした場合も例外ではありません。

介護職で深夜勤務をすると、どのくらいの手当が支給されるのか気になるところでしょう。
負担のかかる深夜勤務をするわけですから、その対価分はもらいたいところです。

2015年に行われた日本医労連の調査によれば、介護職の正規職員が2交替の夜勤をこなした場合、1回につき5000円から8000円程度となっています。
職場によっては、1万円を超える夜勤手当を支給してもらえるところも存在します。

非正規職員の場合は、正規職員より夜勤手当の支給額が若干少なくなるところもありますが、概ね同じくらいだと考えてよいでしょう。

  • 調査によると1回につき4000円代から8000円代が平均額です。

正規職員、非正規職員問わず、月に5回夜勤をした場合、2万円から4万円程度の手当の支給を受けられます。
毎月、基本給に数万円程度の金額が上乗せされるわけですから、その存在は大きいと言えるでしょう。

ただ職場によって、夜勤手当の支給額に差があるという事実も見逃せません。
夜勤手当の支給額の多いところでは、1回につき1万2000円から1万5000円程度となっています。

これに対して、夜勤手当を1回につき1000円台しか支給しないところもあるのです。
介護職の夜勤手当をどのくらいもらえるのかは、最終的に職場次第になります。

残業代や夜勤手当の計算方法

介護職の仕事をする際、残業や夜勤を経験する人も少なくありません。

残業が発生したり、夜勤をしたりした場合には、基本給以外の手当が支給されることになっています。
介護職へ転職を考えている人の中には、その額の計算方法が気になる人もいるのではないでしょうか。

残業代や夜勤手当やその支給額の計算方法などについては、労働基準法によって定められています。
この法律では、1日8時間を超える労働部分を、時間外労働として定義して残業代の支給を義務付けているのです。



  • 一般的な時間外労働の場合であれば、時給に1.25を乗じて、1時間あたりの残業代を計算します。

例えば、時給が1500円で仕事をしている人が2時間の残業をしたとしましょう。

このような場合、1時間あたりの残業代が1875円となります。
2時間の残業であれば、1875円に2を乗じた3750円が支給を受けられる残業代です。

  • また、労働基準法において、22時から5時の間に仕事をした場合、夜勤手当の支給を義務付けています。

1時間あたりの夜勤手当は、時給の25%の額です。
上記の例と同じように、時給が1500円の人が夜勤で22時から5時まで勤務すると、2625円を深夜手当として支給を受けられます。

残業代などが支払われないなら、転職も1つの手!

職場にもよりますが、介護職で残業が発生した場合でも1時間から2時間程度であることが多いです。

ただ、職場の施設に入居している被介護者の体が急変するなどして、突発的な残業を余儀なくされることも少なくありません。
そのため、発生する残業時間以上に負担を感じてしまう場合があるのです。

もちろん全ての介護施設ではありませんが、残業してもその分の手当が支給されないこともあります。
介護施設は、できるだけ人件費を少なくしたいと考えているからです。

介護報酬は、国から支給されるものなので、上限が定められています。
介護報酬によって得られる利益にも限度があるので、介護施設は支出を少しでも抑えようとするのです。
そのようなことから、介護職員の時間外労働をサービス残業として処理する場合も珍しくありません。

労働者は残業をした場合、労働基準法によって残業代を支給してもらう権利を有しています。
自分の時間外労働をサービス残業として扱われたら、職場へその旨を主張してみるとよいでしょう。

転職の女神 長女 転職の女神 長女

残業でかかった負担分を対価として支給してもらうのは当然です。
もし、対応してもらえないのであれば、思い切って転職を考えるのも1つの手でしょう。

残業、夜勤や深夜勤務は、介護職への道を進もうとしている人にとって避けて通れない問題なので、しっかり把握しておくことが大切です!