どんどん高齢化社会が進んでいくなかで、なくなることがない仕事と言われている『介護職』。

自分の将来や今後の未来を考えた時に、今の仕事を辞めて介護業界に転職しようと考えている人、そして現在介護の仕事に携わっていて、このまま介護業界で働き続けていていいのかな?と感じている人もいるでしょう。

一般的に介護職に限らず、年齢を重ねるごとに転職は厳しくなると言われていますが、介護業界というのは、40代、50代、さらには60代などの中高年、ミドル世代・シニア世代の人が大勢活躍している分野でもあります。

そんな介護業界について、働いている人の平均年齢や男女比、正規職員と非正規職員の割合、介護職の中でも人気の職種、平均年収、今後の将来性などについてお話していきます。

なかでも、ミドル・シニア世代からの介護業界への転職は年齢制限が厳しいのか?いつまで働けるのか?などについても詳しく解説していきたいと思います。



介護業界で働く人の平均年齢は?

介護士 次女介護士 次女

介護業界で働く人って、だいたい何歳くらいの人が活躍しているんだろう?

同じ業界で働く身としては、気になるところよね。

ではまず、介護業界の職種別に平均年齢を見ていきましょう。


これらのデータは、介護労働安定センターの「平成30年度介護労働実態調査」をもとにしています。

この中でも1番年齢層が高いのは「訪問ヘルパー」で、訪問ヘルパーとは他の介護職のように長時間施設に縛られるのではなく、決められた時間に決められたお宅に訪問して家事の援助をするものです。

短時間で済むことや仕事の内容がほとんど家事の延長線なので、自分の経験を活かしやすいことが理由としてあげられるのだと思います。



介護士 次女介護士 次女

やっぱり全体的に見ても、他の職種と比べて年齢層が高めな感じがするわね。

それだけ長く働けるということなのかな?

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職種によって平均年齢のばらつきはあるものの、介護ニーズの高まりと共に求人数は増加傾向にあるわ。

経験と知識が問われる職種だけれど、みなさんの予想よりも介護業界で活躍している年齢層は高かったかもしれないわね。

介護業界に年齢制限はないのか?

ハローワークや転職サイトの求人票を見ても、年齢制限を設けているところもあれば、年齢不問と書かれていることもあり、「介護職って、年齢制限はないの?」とか「転職を考えているけど、年齢的に大丈夫かな?」と思っている人もいるでしょう。

介護職で働く人を中心としたコミュニティなどでも、「介護職は何歳まで続けられるのか?定年まで働ける仕事なのか?」や「50代以上で転職を考えているけど、何歳まで転職できるのか?」などの質問が多く寄せられています。

その施設によっては定年が60歳で、その後65歳までは契約可能など、年齢制限があるところももちろんありますが、施設によっては70代の職員も珍しくないことも多いようです。

介護に関わる仕事というのは、高齢者が増え続ける今、介護職というのは全体的に見ても年齢制限がなく定年後も働ける業界だと言えます。

実際に求人などでも、ミドル世代やシニア世代を対象にした求人が増えており、無資格・未経験の状態でも介護職に就くことができます。

ただ介護の内容によっては資格が必要になるものももちろんありますが、例えば介護職員初任者研修の資格取得でも、特に年齢制限もなく誰でも取得可能です。

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うちの施設でも、若い人よりも年配の人の方が多い気がするわ。

利用者の方とも年齢が近いせいか、すぐに打ち解けていていつもすごいなって思うの。

ただ、介護職というのは体力が必要になるシーンも多く、年齢制限がないから誰でも転職しやすいとは言え、若い世代のほうが出来る仕事の幅も広く、活躍しやすいという点はあるかもしれません。

しかし、介護業界というのは全てが体力仕事ということではありません。

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介護業界の仕事にミドル世代、シニア世代の人が多く活躍しているのは、例えばその年齢を重ねた分の人生経験やコミュニケーション能力を活かしやすいからというメリットや、若い人よりもお年寄りとの年齢が近いので、利用者の気持ちや接し方にも慣れていたり、逆に利用者の方も自分たちと年齢が近い人のほうが心を開いてくれやすかったりするメリットがあります。

介護を受ける方の中には、ある程度中高年の人のほうが安心できるとか、話しやすいと思ってくれる方も多く、採用する施設側も、今後を担ってくれる若手世代のほかに、コミュニケーション力や人柄などを活かして利用者と向き合ってくれるような中高年を求めているところがとても多いということです。

こうした理由から、40代、50代、60代であっても積極的に採用しようとしていることがわかります。

これは厚生労働省による過去の統計データですが、参考までに紹介すると…


(厚生労働省介護労働の現状より)

これを見ると、男性は20代から30代が中心に多く、女性は30代から40代が中心となっていますが、男女ともに50代以上や60歳以上の人も割合としているということです。

50代、60代の介護業界への転職は可能か?

求人によっても、未経験でも転職しやすいように資格取得支援制度があったり、しっかりとした福利厚生や再雇用制度があるなど、転職しやすい環境が整ってることが多いです。

つまり、ここまでお話してきたように特に年齢制限も問題にはならず、40代、50代、60代で介護職に転職したいと考える人はとても多く、採用に関しても年齢どうこうということよりも、年齢を重ねてきた分の社会人経験やコミュニケーション力、人への接し方、何より利用者の心に寄り添い、親身に対応できるような人であれば、若いか中高年かは関係ないでしょう。

ただ介護職だから中高年でも簡単に転職できる、ということではないので勘違いしないようにしましょう。

介護職はたしかに中高年でも活躍の場が多く、転職先としては他の業界よりは採用の確率は高いかもしれませんが、だからと言ってどんな人でも簡単に転職できてしまうことではありません。

「とりあえず何か仕事をしようと思ったので」とか、「他にやりたい仕事がなかったので」、「この歳でも介護なら出来ると思ったから」などの志望動機では、そんな人を採用したいとは思われないでしょう。

実際に介護業界で採用担当者の立場にある人の話では、「本当に人柄や人間性、コミュニケーション能力など、その人自身に素敵な部分があれば、70代であっても採用したいと思う」というようなことが書かれていました。

それは介護業界に限らず、どこの分野でも同じことが言えると思いますが、特に介護というのは人のお世話をしたり直接的に人と関わるが故に、年齢や性別、経歴などよりも、その人のやる気や人柄を重視される部分は強いでしょう。

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実際にある例として、介護事業所を運営している株式会社ソラストでは、現場で活躍している全2560名のスタッフのうち、429人が60歳以上であり、156人は70歳以上、最高齢は81歳のスタッフが複数人いるそうです。


この会社は介護に興味を持った60歳以上の人が働きやすい環境を整備し、活躍してもらいたいという思いからこうしたことが実現しており、このようにセカンドライフを介護業界で働いてもらいたいと考える企業は少なくありません。

定年後のキャリアだけではなく、「親の介護経験を仕事に活かしたい」と考えているシニア世代は増え続けているようで、働いている中高年の方も「豊富な人生経験が活かせる仕事だ」と話していました。

詳しく知りたい方は、こちらのHELPMANJAPAN 介護職で第二のキャリアをスタート 60・70・80代が介護の現場で活躍中へどうぞ。

中高年の介護職への転職で求められることは?
例えば年齢を重ねて人生経験を積んできた分の頼りがいや、利用者に近い目線、気配り、思いやり、さらにはその年代の男性ならではの視点や女性だからこそわかる視点が求められると思います。

利用者に近い年齢だからこそわかる不安や悩み、気持ちに共感できたり相談に乗ってあげられるかなども重要です。

それは転職活動でも大きな強みになりますので、過去の仕事を通してどんな風に周りやお客さんとコミュニケーションを円滑にとってきたか、チームワークにまつわるエピソードなどを交えてアピールするといいと思います。

また、40代、50代ともなれば管理職など役職のあるポジションについてきた人も多いと思いますが、これまで自分のどんな指導によって若手を育ててきたのか、教育していきたのかなど、マネジメント経験や人材育成経験などがあれば、より採用率は高くなるでしょう。

年齢が高いほど、体調管理や健康面での心配はされると思うので、そういった点も求められることの1つとなります。


ちなみに未経験の場合、資格保有者は優遇されることとなりますが、資格がない場合は介護スタッフや介護員、介護施設での調理補助などの募集が多く、有資格者や経験者であれば介護福祉士やサービス提供責任者、ホームヘルパーなどさまざまな募集があります。

雇用形態は正社員だけではなく、パートや派遣なども少なくありません。

職種ごとの正規・非正規の割合はどう?

次に、介護の仕事に携わる人の正規職員と非正規職員の割合を職種ごとに見ていきましょう。

正規職員というのは簡単に言うと正社員、非正規職員というのはパートやアルバイトということです。

「訪問介護員(ホームヘルパーなど)」は、正規職員が21.8%で非正規職員が75.2%(無回答3.0%)、「サービス提供責任者」で、正規が81.3%で非正規が16.8%(無回答1.8%)となっており、サービス提供責任者は正規職員の割合が高いのが特徴です。

「介護職員」では、正規が58.6%、非正規39.8%(無回答1.7%)、看護師などの「看護職員」の割合は、正規54.2%・非正規43.1%(無回答2.8%)で、どちらもだいたい半々の割合となっています。

「介護支援専門員(ケアマネジャー)」では、正規83.2%・非正規14.2%(無回答2.5%)、「生活相談員」では正規83.8%・非正規14.0%(2.2%)と、どちらも正規職員の割合が高くなっています。

「理学療法士(PT)、作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)」では、正規71.9%・非正規24.9%とこちらも正規職員の割合が高めです。



職種によって正規と非正規の割合は異なりますが、ライフスタイルに合わせた働き方といった視点でみれば、一概にどちらがいいとはいえません。

訪問介護員の非正規の割合が多いのは、短い時間で働くことが可能だということでもあり、専門性が求められるケアマネージャーやホームヘルパーの指導や管理を担うサービス提供責任者では、正規職員の割合が高い傾向が見られます。

介護職の雇用形態については詳しくはこちら介護職の正社員、紹介予定派遣、契約社員、パート・アルバイトなどの特徴とメリット&デメリット

介護のお仕事をしている人の男女比は?

「訪問介護員」は女性88.0%、男性9.8%と圧倒的に女性の割合が多くなっており、「サービス提供責任者」では、女性84.0%であり男性14.5%となっています。

施設などで働く「介護職員」の男女比は、女性73.6%で男性24.7%で、「看護職員」の男女比は、女性92.9%に対して男性4.8%です。

「介護支援専門員(ケアマネジャー)」の男女比は、女性83.2%で男性23.3%です。

「生活相談員」では、女性61.1%・男性36.7%の割合となっています。

「理学療法士(PT)、作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)」では女性45.8%に対して男性52.6%と、男女比は半々となっているのが特徴的です。

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やっぱり、全体的に女性の割合が多い業界かなぁ。

職種によっては男女比が半々といった傾向も見られますね。

お仕事の内容的に見ると、男性のほうが向いているとか女性のほうが合っているとか、性別による向き・不向きはあまり気にすることはないと思います。

もちろんお世話の内容によっては、女性のほうが日頃から家事に慣れているので戸惑いがなかったり手際がよかったりということはあるかもしれませんが、男性も女性もどちらもなくてはならない存在です。

女性ならではのきめ細やかなサポートや男性ならではの頼りがいや力仕事など、それぞれ女性だからこそ&男性だからこそわかる視点での介助が出来ます。

そのため、介護業界では女性も男性も性別問わずどちらの存在も必要とされます。

介護業界で人気の職種はどれ?

次に、介護の業界で人気となっている職種について見ていきましょう。

  • 収入面から見ると、介護支援専門員(ケアマネジャー)の人気が高いといえます。

ケアマネージャーになるためには、5年以上の実務経験などが必要ですが、長く働き続けたい人にとっては人気の職種です。

介護士の仕事と兼任している場合は激務となってしまうため、専任で働ける職場に人気が集まる傾向にあります。

  • 介護職員実務者研修を修了するなどしてなることができる「サービス提供責任者」も人気の職種となっています。

利用者40人ごとに1人のサービス提供責任者を配置する必要があるため、一度勤めてしまえば安定的に働けるといった特徴があります。

  • また、「生活相談員」も男女共に人気の職種となっています。

年齢を重ねたからといって精神的・身体的な負担がそれほど増えるわけではないので、長く働きたい人には注目されています。

相談業務が主な仕事であるため、年齢を重ねることで、きめ細かな助言ができるようになるでしょう。

年齢を気にせずに働けるといった点が、人気が高いポイントです。

  • 訪問介護員の仕事は全体的に非正規の割合が多いですが、ライフスタイルに合わせて自由に働きやすいといった視点で見れば、人気の職種だといえます。

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介護業界は離職率が高いと見られがちだけど、それは業界全体で女性の割合が多いことも理由になっているんじゃないかなぁ。

女性は結婚・出産・育児といったライフイベントによって、一時的に介護業界から離れてしまう人もいるため、単に数字だけでは分からない部分もあると思う。

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そうかもしれないわね。

介護業界での就職や転職を考える時には、どういった働き方をしたいかといった部分をしっかり決めてから、希望する職種を選んでみましょう。

職種によってはキャリアアップも望めるため、やりがいを持って取り組めるはずです。

介護業界の年齢別・職種別の年収はいくら?

人気の職種としてはケアマネが1位という感じでしたが、年収面から見ると、年収ランキング(男女含む)では1位が介護支援専門(ケアマネージャー)で平均年収378万円、2位は福祉施設介護員で平均年収322万円、3位はホームヘルパーで平均年収308万円となっています。

やはり年収の高さがケアマネージャーが人気の職種になっている1つの要素かもしれませんね。

ちなみに介護の求人を転職サイト「カイゴワーカー」では、年齢別、職種別の年収データがまとめられていたので紹介します。




(転職情報サイト【カイゴワーカー】「介護職の年収調査!年齢別で比較検証してみよう!」)より

介護業界に限らずですが、年収は40代や50代頃までは上がる傾向にあり、60代をすぎると下降傾向にあります。

ただ70代であってもそれだけの年収を稼ぐことができるというのは素晴らしいことだと思います。

介護業界で不足している職種は?今後のニーズや将来性はどう?

介護ニーズの高まりと共に、介護業界では人手不足の傾向が見られます。

現在でも少子高齢化は問題視界されており、今後も高齢者はいなくなることはなくむしろ多くなる一方ですので、将来性としては今後も介護職のニーズは決して途絶えることはなく、高まる一方だと思います。

高齢者の数は2025年には2179万人にまで増加すると言われており、2010年の1419万人の1.5倍で、さらに2060年には2336万人になると予想されています。

つまり、高齢化社会において介護職のニーズがなくなることはありえないと言えます。

全国のさまざまな事業所で常に人員を募集しているところもあるほど、需要が高い分野なのです。

ただし、職種によって多少違いがあることも押さえておきましょう。

介護労働安定センターの平成24年度介護労働実態調査 によると、最も不足している職種は「訪問介護員」となっています。

不足と答えた事業所は、実に73.6%にものぼります。

次いで、「介護職員」は51.4%の事業所が不足していると答えています。

人手不足の職種がある一方で、生活相談員では82.2%、介護支援専門員(ケアマネジャー)は75.6%、サービス提供責任者は71.8%の事業所が「適当」と回答しています。

ただ、「不足」と回答する事業所も16~26%あるため、求人を行っている事業所も存在しています。

生活相談員、ケアマネージャー、サービス提供責任者などは、資格や実務経験などが必要となる職種です。

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これらの職種は、事業所によってどれくらいの人員を配置するか決めているため、競争率が高くなる傾向があります。

したがって、訪問介護員と介護職員が、勤務先の選択肢の幅があり、自分に合った職場を比較的見つけやすいといえます。

民間企業と同様に、社会福祉法人や医療法人などでも介護の現場を担う訪問介護員と介護職員が不足しています。

民間企業だけはなく、介護業界での就職や転職を考える場合には、運営する事業体も意識してみましょう。

核家族化や医療の進歩などによって、今後もますます介護のニーズは増えていくことが予想され、高齢者が高齢者を介護する「老老介護」といった問題も浮き彫りになっており、そういった家族の負担軽減のためにも介護職員に対する期待は高まりを見せています。

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労働に見合った賃金体系の見直しも進められているため、今後は収入の面でも改善が期待できます。

いずれにしても、本人の意欲次第で長く安定的に働ける業界だということを理解しておきましょう!

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