高齢化が進む日本において、どんどんその需要が増している介護のお仕事。

訪問介護や在宅介護など、さまざまな土地や環境で介護職は必要とされており、利用者さんの身の回りの生活の介助をしたりしていく中で、とてもやりがいを感じられる職業です。

介護職に就くメリットの1つとして、性別や年齢、学歴、職歴に関係なく資格取得できたり、キャリアアップすることが出来る業界で、働き方も正社員や派遣社員、紹介予定派遣、契約社員、パート・アルバイトなどさまざまな雇用形態があります。

自分に合った働き方を探せるよう、それぞれの働き方の違いによるメリット・デメリットを知っておきましょう。



介護職の「正社員・正規職員」の特徴、メリット&デメリットは?

正社員・正規職員は、その介護施設や事業所に直接雇用されるもので、原則的にはフルタイム勤務(常勤)で、場合によっては残業などを行うこともあり、給料は固定給となります。

利用者さんの介助のほか、新人教育や指導、利用者のご家族への対応など、仕事の内容も多岐に渡り、アルバイトやパートなどと比べると責任が伴います。

正社員のメリット

  • (1)安定した働き方ができる

正社員として働くことの最大のメリットは、安定した働き方ができることでしょう。

正社員は基本的に契約期間に定めのない雇用であり、長期で働くことを前提としています。

解雇に対しては厳しい制限があるので、本人の希望や特別な事情がない限り、正社員として入社したなら就業規則に定められている定年まで働くことが可能です。

月1回の給与に加えて賞与(ボーナス)が出ることもありますし、昇給・昇進していけば収入アップも望めますし、そのほか将来的にはマネージャーや管理者、主任などキャリアアップも目指せます。

また、転職する時などにも自分の正社員としてのキャリアや経験を活かすことができると思います。

  • (2)福利厚生が整っている

また、福利厚生の面でも他の雇用形態より優遇されていることが多いのも特徴で、例えば正社員は入社と同時に厚生年金と社会保険に加入します。

保険料は会社と折半であり、給料から自動で天引きされます。
国民保険・国民年金の場合、保険料は全額負担、かつ自分で納付を行わなければならないので、お金だけでなく手間もかかります。

ほかにも住宅手当や傷病手当など、各種手当に関しても正社員が優遇されるケースが多いため、安定性は高いといえるのではないでしょうか。

正社員のデメリット

  • (1)仕事への対応力と責任

しかし、他より優遇されることが多い分、仕事に対して求められるものが多くなります。
仕事の状況を見て残業や休日出勤をお願いされることもありますし、就業先によっては転勤もありえます。

勤務はシフト制が基本ですが、自分の希望通り休みが取れないこともあるかもしれませんし、長期休暇を取りづらいなどもあります。

周囲のスタッフの様子や仕事の状況を見ながら、柔軟に対応する必要があるでしょう。

またそのように職場での役割が大きくなれば、当然職務上の責任も重くなり、もし何かトラブルが起きたら、責任を持って対処する姿勢が求められます。



介護職の「契約社員」の特徴は?メリット&デメリットは何?

契約社員も正社員と同じように就業先から直接雇用されます。
正社員との違いは、契約を結ぶ際に雇用期間に定めがあるかどうかで、契約社員の場合は最長3年間という雇用期間の定めがあります。

契約期間後は、新たに契約を結ぶか転職するかになります。

仕事内容は食事や排泄の介助や介護記録など、正社員の仕事内容とほとんど変わり有りません。

契約社員から正社員を目指す人も多くいますが、その事業所によっては正社員登用の実績があまりないところも多いので、入社前に確認しておくといいでしょう。

契約社員のメリット

  • (1)正社員とほぼ変わらない福利厚生や給与

正社員と変わらない働き方を目指せることも多くあります。
健康保険や雇用保険などは一定の規定を満たした会社は加入しなければならないので、正社員と同じように適用されます。

有給についても条件を満たしていれば雇用形態を問わず支給されますので、契約社員だからといって無理な働き方を強いられることはないでしょう。

また会社によってはボーナスが支給されることもあります。

加えて、契約社員として働いてみて、その働きぶりが評価されれば正社員になることも可能です。
その点もメリットとして挙げられるのではないでしょうか。

契約社員のデメリット

  • (1)契約期間があること

正社員は基本的に無期雇用ですが、契約社員は働くことのできる期間が決まっており、それを過ぎたときには契約を更新するか、契約を終了して退職するかを選ばなければなりません。

契約更新のときには就業先と労働者の双方の合意が必要であり、自分が希望しても働けないことがあるというデメリットは派遣社員と同じです。

  • (2)給与が一定である

また一度契約書が交わされると、その契約書に定められた雇用期間が終わるまでは契約書の内容に沿って働いていくため、昇給することはありません。

退職金が出ないことも多く、お金の面でデメリットを感じてしまう人もいるでしょう。

介護職の「紹介予定派遣」とは?特徴とメリット・デメリット

紹介予定派遣とは、派遣先で一定期間(最長6ヶ月)就業したあと、その企業と労働者の双方の合意の下に正社員や契約社員など直接雇用に切り替えることを前提とした派遣労働のことを指します。

直接雇用までの「お試し期間」ともいえる制度で、労働者・企業がお互いを見極めることができます。

ちなみに紹介予定派遣の場合は「就業条件明示書」にその旨を記載しなければならないため、知らずに働いていた、という事態になることは少ないでしょう。

紹介予定派遣のメリット

  • (1)職場の見極めが出来る

紹介予定派遣のメリットは、実際に働いてから就業をするかどうかを決められるという点です。
求人広告にはさまざまな情報が書かれていますが、職場の雰囲気など実際に働いてみないとわからないことも多いでしょう。

人間関係がうまくいかない、ブラックすぎる、など入社してから「こんなはずじゃなかった」となってしまっても、すぐに退職できるとは限らず、辛い思いをしてしまうこともありえます。

ですが紹介予定派遣なら、契約の切り替えには「双方の合意」が必要ですので、実際に働いてみて自分とは合わないと思ったら断ることも可能です。

紹介予定派遣のデメリット

  • (1)確実に直接雇用になるわけではない

しかし自分が就業を希望しても、派遣先から断られてしまうケースもあります。
紹介予定派遣として働いたからといって絶対に直接雇用をしてもらえるわけではないので、その点はデメリットとして把握しておきましょう。

介護職の「派遣社員」とは?特徴、メリット&デメリット

派遣社員とは、登録している派遣元から他の企業に派遣されて働く労働者です。
正社員や契約社員との最大の違いは実際に働いている会社に直接雇用されているわけではないことです。

イメージとしてはこんな感じです。

(かいご畑介護派遣で働くメリットとは?正社員との違いや高時給の理由、派遣会社の選び方を解説より)

雇用をしているのは派遣元の会社であり、契約書を交わしたり、給料を受け取ったりといった手続きはすべて派遣元との間で行います。

社会保険や福利厚生についても派遣元の会社のルールに従うことになります。

派遣社員のメリット

派遣社員の場合、派遣元が求職者の希望や条件を聞いて派遣先を検討してくれるので、自分で仕事探しをしなくていいというメリットがあります。

面接日程の調整なども派遣元がしてくれるので、就職活動の大変さからは解放されるでしょう。
また「1ヶ月だけ」といった条件で求人を探すこともできるので、自分らしい働き方を実現しやすいといえます。

サポートが整っている派遣会社を選ぶことで、より希望にあった転職ができる可能性も高いです。

さらには高時給で働けるのも派遣の魅力で、日払いや週払いなど自分の希望通りの支払い方法の派遣会社を選べるのもメリットの1つです。

無資格や未経験であっても、正社員での転職は難しくても派遣社員だと最初のハードルも低く、受け入れてくれる介護施設もとても多くなります。

派遣会社によっては資格取得のサポートがあるところもあるので、いろいろ登録してみるといいと思います。

介護職が活躍できるのはさまざまな職場や施設があるので、派遣としていろいろな職場を体験して自分に合ったところを見極めたい人にもいいでしょう。

派遣社員のデメリット

  • (1)確実に派遣期間が更新されるとは限らない

しかし一方でそれがデメリットになってしまうこともあります。
派遣社員は契約期間を過ぎるとその更新には労働者と就業先の双方の合意が必要です。

自分はそのまま働きたくても、派遣先の事情により更新ができないこともあるのです。
また契約期間中であっても、適性がないと判断されれば派遣先からスタッフの入れ替えを申請されてしまうこともあります。

正社員と派遣社員との違いについては、例えば派遣社員の場合はボーナスは基本的にないこと、福利厚生に関しても派遣会社によって違うなどがあります。



介護職の「パート・アルバイト」の特徴と、メリット・デメリット

パート・アルバイトのメリット

  • (1)無理のない働き方ができる

パートもしくはアルバイトの場合、「週◎日」「1日◎時間から」といった求人も多く、自分の生活に合わせて働き方を選びやすいメリットがあります。

小さい子供がいる人や、資格取得を目指して勉強している人など、介護職として働く時間に制限がある人でも選びやすいでしょう。


業務内容は他のスタッフのサポートなどが多く、大きな責任を問われるような場面にでくわすことも少ないです。

パート・アルバイトのデメリット

  • (1)スキルアップは難しい

しかし担当するのが簡単な業務ばかりになると、スキルアップやキャリアアップを目指すのはなかなか難しくなることもあります。

もちろん初めのステップとしてアルバイトとして働くのはいいですが、介護職として経験を積んでいきたいのなら、他の働き方も視野にいれるべきでしょう。

  • (2)昇給はほぼなし、給与が安定しない

そして責任の軽い、簡単な業務が多いためかアルバイト・パートの場合は、基本的にボーナスや退職金の支給、そして昇給は望めません。

また給料は基本的に時給なので、働く時間が少なくなれば給料は当然少なくなります。

自分はたくさん働きたくても、他のスタッフとの兼ね合いでそれが叶わないこともありますので、望むような給料が得られないこともあるのです。

加えて、働き方によっては社会保険などの適用外になってしまうこともあるので、安定した給料を目指すならアルバイト・パートは不向きかもしれません。

正社員とパートの差をなくす『同一賃金同一労働』

2018年6月に「働き方改革関連法」が成立したことで、2019年の4月1日よりさまざまな改正法が施工されました。

例えば残業時間についてや年次有給休暇などで、介護業界でもすでにその法律に伴い働き方に変化が始まっているところもあるでしょう。

さらに注目すべきなのは、2020年4月から適用される『同一賃金同一労働』というもので、これは正社員とパートなどの非正規雇用の間で、基本給のほかボーナス、手当、待遇などの点で不合理な差をつけることが禁止され、同じ労働を行った場合にはこれらを同じ水準にするというものです。

今まで正社員以外のアルバイトやパートなどの非正規社員として働いてきた人や、これから非正規社員として働こうと思っている人にとっては、見逃せない法律ですね。

現在の介護業界においても、2013年の調査結果では(2019年現在最新のデータ)非正規職員の割合はとても多く、例えば介護施設では41.0%、訪問介護では79.0%が非正規職員として働いています。



非正規社員として働く人は、正社員よりも時間の都合がつきやすいこと、自分の家族や家庭の都合に合わせやすいことなどの理由で非正規社員として働くことを選んでいます。

実際にパートなどで働いている人と正社員で働いている人は、変わらない時間働いているにも関わらず給与面において大きな差が生まれており、介護業界ではこれまで「給料が少ない」とか「待遇が悪い」、「水準が低い」などの声が多く、この法律が施工されることで今後介護業界は大きく変わっていくものと思われます。

それによってみなさんがどのような働き方をして介護に関わりたいのかも変化するものでしょう。

転職の女神 長女 転職の女神 長女

介護職にはさまざまな働き方があります。

それぞれのメリット・デメリットを確認してみて、自分に合った雇用形態を考えてみましょう!